史実にのっとり、ドラマの中でチャーチルは対ドイツ戦略において航空戦力の重要性を繰り返し説きますが、その航空戦力の切り札であったのが戦闘機「スピットファイア」。このスピットファイアの開発秘話を映画化したのが「The First of the Few」(1942年)です。もちろん戦時中の国威発揚を目的とした映画です。
もともとは「The Madness of King George III」という題名のヒット舞台劇でしたが、映画化に際してハリウッドのプロデューサーが、「George III」とローマ番号がついたタイトルのままだと、アメリカ人はシリーズものだと思って「パートIとパートII観てないんじゃ、パートIIIだけ観てもしょうがないよね...」となるだろうから...、という理由でタイトル変更したというのは有名なエピソードです。
古くには、第二次世界大戦直前のイギリスで、国威発揚を目的に作られた「無敵艦隊(Fire over England)」(1937年)などという作品があり、これはこれで作成された時代を反映していておもしろいのですが、ここはやはり「とっつきやすさ」ということで、比較的最近にケイト・ブランシェットがエリザベス1世を演じた「エリザベス」(1998年)、そしてその続編、「エリザベス:ゴールデン・エイジ」(2007年)をおすすめします。
Yes, I am a Jew, and when the ancestors of the right honourable gentleman were brutal savages in an unknown island, mine were priests in the temple of Solomon.
残念ながら、この時代を扱った映像作品はあまりありません。西ローマ帝国最後の少年皇帝がブリテン島まで逃げてきて、のちにアーサー王の剣となるエクスカリバーを残していった、などというストーリーの「The Last Legion」(2007年)という映画がありますが、歴史ドラマというよりはファンタジー作品といったほうがよいでしょう。