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Tuesday, September 04, 2007

Books I Have Sold

「私はこんな本を読んできた...ムハハハ」なんて言うインテリな方々がいらっしゃいますが、私はずばり

「私はこんな本を捨ててきた」

でいってみたいと思います。

高校生のころ、渡部昇一さんの「知的生活の方法」なんて読んだころは、

「将来は書斎いっぱいの本に囲まれて、パイプをくゆらしながら『知的生活』をおくるのだ...」

などと、今から思えばチョーこっぱずかしぃ~、赤面噴飯ものの考えがありましたが(まったく...「痴」的生活の間違いじゃねぇのか?)、東京からイギリスに引越し、イギリスから東京に戻り、東京から鎌倉へ移り、鎌倉から某カリブ海の島を経て香港へいたったころには、

「人生、身軽に限る」

とすっかり宗旨替え。

いったいぜんたい「書斎」だったはずの部屋が妻の趣味で「茶室」にかわり、家の中ではいたずらなセガレの手の届くところには何もおいておけない今の状態では「知的生活」など夢のまた夢。一読して自らの血肉にならない本、もしくは常に座右におきたいと思えるような本以外は、さっさと処分する方針に変えました。

もしまた読みたいと思えばまた買えばいいのだ。

そんなわけで、ニューヨークもあと2週間を切りましたので、アマゾン等で入手した本の整理・処分をするべく、ニューヨークにもあるBook Offまでいってきたわけです。

第一回の処分本は以下の通り。

三谷宏治

どっかで推薦されていたので買ってみましたが、いやぁ~つまらんかった。両方とも半分も読んでいません。私の頭脳が三谷さんを必要としていないのか、三谷さんの世界があまりに高尚で私がついていってないのか、どっちかわかりませんが、現在の時点の私にはまったくご縁のない本でした。

「決断力」
羽生善治

自分が伝えたい自分の考えをはっきりしたテーマとメッセージとして簡潔に書いている。物書きのプロでもないのに、ものすごく冴えた筆力だなと感心しました。やはり頭が良い人なのですね。


邱永漢さんのご推薦。とはいえ、邱さん自身は、この本の内容を推薦しているというよりは、「ものづくり」から「金で金をつくる」経済に変化していく日本、というご自身のものの見方の証左としてこの本を捉えているような気がしました。

岩崎さん、以前私が書いた、

「無知蒙昧な愚民になり代わり...」

という典型的日本のエリートタイプであられるようです(元興銀マン...)。

個人的には岩崎さんが言っているような「大変化」がそうすぐに日本に訪れるとは思いません。

特に岩崎さんが力説する、KKRのような外国勢による「黒船」ショックは多分当分無いでしょう。

残念ながら。

ブルドッグソースごときで大騒ぎする日本のマーケットに国際資本は嫌気をさしているし、今の日本企業は世界的レベルでみてお買い得感ないもんね。

特に買収対象になりそうなダメな会社に限ってコストが高いし、買収した後のエグジット(出口)戦略の見通しが立たないケース多い。

買収後の経営ノウハウにしても、「経営のプロ」と呼ばれるような人材がマーケットに豊富にいないし(ユニクロの元社長がアイスクリーム屋やっている国ですからね...あぁもったいない...)。

世界中を浮遊する国際資本にしてみれば、面倒な日本でビジネスするよりは、もっと安く儲かりそうで戦略的に重要な中国や東南アジアにいった方がよっぽどお得。

(「国際資本」といってもその中には日本のお金がいったん国外にでたあとに戻ってきている場合も多いんだけど。)

日本のM&Aは日本の国内企業が、

「もうドラスティックにやらなきゃどうにもならん!」

てな具合になり、生き残りをかけて動き出すことにより始まると思う(というか現にそうなってきている)。

以前の「10・15年説」じゃないが、日本における本格的国際M&Aの大乱闘が始まるのは2014年前後じゃないかなと思っている。

単純にリップルウッドが新生銀行を再上場させたのが2004年だからなんだけど。

ま、そのころには団塊世代もリタイアしきって、自分たちの職(=既得権益)を守ることより、資産のより効率よい運用の方に興味を持ち始めるだろう。

それまでに極端な円安が進んで、国外からやってくる投資家には日本のものが何でも安くみえてしまう...というシナリオもありかな。

ついでに言えば、「死にそうな会社を買うより、死んだ会社を買ったほうが安い」ということもあります。

というわけで、いろいろ頭を刺激してくれる本でしたが、リピートには耐えないと思ったので、Book Offにひきとってもらいました。

キープしているのは陳舜臣さんの「中国の歴史 近・現代編」です。

Saturday, August 25, 2007

Investment Management As Defensive Game

プライヴェート・プラクティス(つまり法律事務所勤め)の弁護士稼業から資産運用会社に鞍替えしてはや6ヵ月。

転職前の思惑(その1・その2)や、その後の意気込み(その1・その2)など、いろいろ考えながら「オン・ザ・ジョブ・トレーニング」してまいりましたが、今回は資産運用という「お仕事」そのものに関する現時点での感想を少々。

まずは「資産運用会社にお金を預けるということは守りの投資」であるということ。

尊敬する邱永漢さんが、

「投資信託なんて自分の頭を使わないで儲けようとする人たちのものです。」

なんて相変わらずのドライな言い方で一刀両断していましたが、実際にその業界に身をおいてみて見回したところ、まぁ当たらずとも遠からずなお言葉だなと思います。

ただ言わせていただきたいのは「利殖のことに頭を使わないですむ」というメリットを馬鹿にしてはいけないということですね。

邱さんも機会のあるごとに「株の儲けは辛抱料」「がまんが必要です」なんていっていますが、つまりそれはそれだけ「辛抱」できず「がまん」が足りない人たちが多いということの裏返しなわけです。

おおざっぱにいってえしまえば、資産運用業界の仕事はこうした「辛抱」がきかず「がまん」できないお客さんの代わりに辛抱してがまんするようなものだということです。

そして運用成績が悪化したときに、お客さんに「辛抱」や「がまん」してもらうためにTracking Errorというクッションをあらかじめもらっておくのです。

Tracking Errorとは運用成績を計る際に基準(ベンチマーク)となるインデックス(例えば日本株であればTopix)に対してパーセンテージにしてどれだけ差が出ているかという数値を指します。

運用会社はそうしたTacking Errorの「クッション」をもらった上で、許容範囲内のリスクをとりつつ、アップサイドを探します。

このような前提で運用していますので、「イケイケドンドン」な投資ではなく、どちらかといえばボトムラインを気にしながら運用していく「守り」の投資であるというわけです。

実際、アクティブ運用している投資顧問会社の90%はインデックスに負けているという歴然とした統計があるわけです。市場はプロにだって甘くない...。

Friday, August 24, 2007

Human Resources

先週のエコノミスト(英)の記事でアジアの深刻な人材不足という記事があり、あまりにも思い当たることばかりで読んでいて声を上げて笑ってしまった。

中国はもちろんのこと、アジア全体の経済が拡大している中で、それを支える人材がいない。既存の教育機関・制度が、必要とされる人材の育成に適さない。

結果として賃金インフレはもちろんのこと、肩書きインフレが起こっているとか。

確かに名刺だけ見るととんでもなくゴリッパな人が中国にはたくさんいます。

「海外教育を受けた出戻り組は、同僚から歓迎されない場合が多い...」という観察にも、大きく頷いてしまいました。

邱永漢さんのネット・サイトにブログを書いている柳田洋さん(中国で会社経営をしている)が書いていたが、日本人がそのチームプレーヤーとしての本質をうまく活かせば、活躍の場はたくさんありそうなもの。しかし語学と腰の重さと「井の中の蛙」気質が邪魔している。

おりしも9月からスタートする香港の部下が見つかり、またNY訪問中の東京オフィスの人からも採用関連の相談をされ、これからは「人材発掘」はもとより、「人材開発」というテーマを念頭に置きながら仕事しなければな~...と思い直した次第。

Tuesday, July 31, 2007

Yanmar Co., Ltd. and Japanese Agricultural Machinery Manufacturers

♪風に逆らう~
俺の気持ちを~
知っているのか~
赤いトラクター~♪



以前、キャッツキルに行ったときのブログ・エントリーでも思わず筆がすべって口ずさんでしまいました、マイト・ガイ、小林旭兄ぃの ヤンマー・ディーゼル・トラクターのCMソング。

都会生まれで農作業なんて幼稚園の遠足で行った「芋掘り」ぐらいしか経験の無い私でも、なぜか鮮明に覚えているこのCMソング。1977年のヒット曲らしい。

ヤンマーさんといえば、やはり「ヤン坊マー坊天気予報」。こちらはなんと1959年から続いているらしい。



ヤンマーさんのお得意さんが、お百姓さんや漁師さんなど、お仕事が天候によって左右されやすい人たちだから、天気予報のスポンサーしているのかと思っていたが、会社のホームページによると、

「本格的なテレビ時代の幕開けを迎えた1959年(昭和34年)の 気象記念日よりヤン坊マー坊天気予報はスタートしました。以来45年、 天気予報の代名詞にもなったヤン坊マー坊天気予報は、 生活情報としての天気情報を、全国で提供し、人々の暮らしに役立っています。」

なんだとか。

あくまで「全国」にこだわっているらしい。

いままで疑問だったんです。

高いテレビの広告スポットを利用して、一生のうちにヤンマーの製品を買うことなんか一回も無いであろう都市部の視聴者にPRすることにどれくらいの価値があるのか。なんか無意味にブランドの知名度をあげていないですか、ヤンマーさん...?

しかしヤンマーさんにとって「ヤン坊マー坊天気予報」はあくまで社会貢献活動であるらしい。

さすが近江商人。
そして非上場会社だからできるワザか。

とはいえ農協さん漁協さん相手の営業から、国際マーケットを狙った仕事にどれだけ対応できているのだろうか。

業界ライヴァルの井関農機やクボタなんかと同様にちょっと頭の隅でチェックしておこう。

特に井関さん。会計処理でミソつけたばかりだし、海外展開では出遅れているし、農林中央金庫が大株主だし...お~い、ガンバレ~。