Saturday, August 30, 2008

それにつけても...

フランスでの休暇中からヒゲをそらず、2週間ぐらいしたところで、冗談のつもりでカールおじさんよろしく口の周りだけ残してみたところ、意外にも妻が、

「いいんじゃない」

しかしさすがに東京出張の前に剃っておこうとおもったら、妻が啓示を与えてくれた。

「あのね、あなたは別に「普通の日本人」にあわせなくてもいいのよ。20代の全てを海外で過ごしたあなたはどうひっくり返ってみても、その間ずっと日本で暮らして仕事してきた日本人とは違うの。そこをあなたの方が無理して合わせようとしてもうまくいかないし、ひどい場合は相手からみれば馬鹿にされているような気がしているかもしれない。だからそのヒゲ面のままで東京へ行って、ハナから見た目で「変な人」でいて、「わたしのひいおじいさんは戦前ハワイへ移住しました」ぐらいの気持ちでふるまっていたほうが、まわりのプロパーな日本人とうまくいくわよ。」

じっさいその通りでした。

しばらくこのままでいこう。

代表的フランス人

ごぞんじアステリックス。(知らない人はコチラをどうぞ。)

イザベル姐御にいわせると、アステリックスの登場人物は、実在の人物をモデルとしているという。

たとえば...

ジュリアス・シーザー






もちろんシーザーは歴史上の人物だが、コミック上のシーザーのキャラクターの造形はシャルル・ドゴールをモデルにしているらしい。








今年公開された「アステリックスのオリンピック大冒険(とでも訳すのかな?)」では、アラン・ドロン(まだ生きていたのか!)がシーザーを演じていた。(帰りの飛行機で観てしまった。)






「じゃぁアステリックスはだれがモデルなの?」

とイザベル姐御に聞いてみたら、

「アステリックスはフランス人気質の結晶なのよ。」

とのこと。

なるほど...国土のほとんどを外国人に占領されても、カエルのツラに小便の大胆不敵...ってとこですか...と意地悪く考えてしまった私。

ま、当たらずとも遠からず、でしょう。

生まれが違う、育ちが違う、暮らしが違う...(ほんのすこしだけ)

♬ア・ア・ア イミテイションゴールド〜♪

...なんてふざけたタイトル(↑)ですいません。(もうレファレンスが分からない人もいるかもしれませんが...オリジナル歌っていたのは山口百恵さんです。ちなみに作詞・作曲は阿木燿子・宇崎竜童の日本版「Music and Lyrics」カップル。)

今回の東京出張では、長期滞在者用アパートに泊まっていました。

会社御用達の某ホテルはオフィス(大手町)から近い(日本橋)。だけど、お値段が高い。コンシェルジェやら、ヨガ・スタジオやら、使わないサービスにお金を払うよりも、およそ半額の宿泊料でキッチン・洗濯機付きのアパートの方がなんぼかマシ。プラス、私あのドア一つの向こうは「よそいき」の世界というホテルで暮らすのが大の苦手なのだ。

そんなこんなで、渋谷区の某所(妻が特定できる情報を載せるなというので...)にあるこのアパートに特大サイズのスーツケース2つ(妻子連れで出張はツライ)を引きずりながらチェック・インをすませていたら、やたらめったらスタイルのいい(細い、顔ちっちゃい、手足が果てしなく長い)子連れの女性が私とすれちがいに玄関前の車に乗り込んでいった。

「...なんか...めちゃ...マブイ...」

あとで妻が、彼女こそ「エリコ・ロワイヤル」こと、元フジテレビ・アナウンサー、中村江里子さんであると教えてくれた。

90年代、まるごと海外で暮らしていた私はこの時代の日本の事情に疎い(私の個人的「失われた10年」)。そんなわけで、私はこの女子アナ・ブームの嚆矢たる女性のお名前を知らなかった。

私の頭の中でお顔と名前が一致する女子アナは、最近話題になった山本モナさんぐらいである。

(日々の生活が日本のメディアに晒されていると、自分の品性が下劣にならざるをえないという自然現象のいい見本だな...。)

そこで、いつもこの手のミーハーな話題をチェックするのに使っている「美人同盟」なるブログで彼女のことをチェックしてみた。

曰く、

「江里子の口癖は、「私の家は特別なのかもしれませんが…」「私の家は日本で初めて…」。」

曰く、

「誰も言ってくれなければ自分で言う江里子。お嬢様のくせに自分の価値をより高く見せたがる言動が災いして、むしろハングリーに感じちゃうんですけど。」

曰く、

「1999年にフジテレビを退社し、仏高級ブランド「ジャン・ルイ・シェレル」の御曹司シャルル・エドワード・バルト氏と結婚(ご主人は「ジャン・ルイ・シェレル」を辞めちゃったらしい?)。フランスで女の子を出産し、セレブな生活をお送りのご様子です。」

なるほどねぇ〜...

同ブログのコメントなどで、「顔立ちは地味」といわれているが、この人のメディア露出(ご自分のブログを含め)を見る限り、実物の方が断然美人だ。はっきりいって写真映り悪し。実物は、なにしろオーラが凄い。くだんの「御曹司」フランス人ご主人とご一緒のところも目撃したが、ご主人...かすんでた。

その後、このアパートの共同ラウンジで中山美穂さんも目撃した。

なんか、フランス在住日本人セレブの間で有名なんだろうか、このアパート。

食いしん坊の妻は、

「ミポリンはいいから(旦那の辻ナントカなんぞはそれこそどうでもいい)、雨宮塔子さんとご主人のサダハル青木さんに会いたい。もし来ていたら押しかけてケーキの作り方教えてもらう。」

などとご当人たちにとっては迷惑以外のなにものでもないであろうアブナイ発言をしていた。

(結局パティシエ青木ご夫妻は視認せず。ま、さすがにアレジ・ゴクミ組を目撃することなぞは期待したくても期待できなかった。まったく全然関係ないが、とてつもなくハデな麻の白いスーツ姿の松沢成文神奈川県知事が、週末の午後、ラウンジでくつろがれていた。)

それにしても、気になるのはエリコ様の「ご自慢」である。

妻と一緒に彼女のサイトブログを一通り拝見させてもらったが、「パリで暮らす」ということは、今の時代の日本人女性(ま、彼女のブログをチェックしているようなエリコ・ファンの過半数以上は女性だろう)にとって、そんなに「憧れ」の対象となり得るものなんだろうか。

余計なお世話は百も承知、二百も合点だが、あんなに美しいのだから、垢抜けない「自慢話」や「セルフ・プロモーション」などしないで、だまってそこにいるだけで、お値打ちだとおもうのだが。

しかしやはり日本で彼女のような「自分ブランド」をビジネスにするには、「ちょっとそこの手の届きそうなところにあって、ワンランクアップで上等な暮らし」のイメージをふりまかなきゃならないんだろうな。

以前、妻が友人にもらってきて一緒にページをめくりながら大笑いさせてもらった女性雑誌「VERY」の感覚。

出張の終盤、テレビ東京の「全国の豪邸訪問」みたいなくだらない番組を観ていたら、茨城のお城みたいな豪邸の片隅で、テレビを見ながらひとりでスーパーで買ってきたお惣菜を、プラスチック・パックからじかに食べて夕食をすます「富豪」の姿が紹介されていた。

たしかに「上等」ビジネスをするには、日本にはお金だけはもっているカモになりそうな人がまだまだたくさんいそうだな。

(そういや「チョイ悪オヤジ」なんてブランド戦略も、まったく同じ論法だね。)

写真はかあちゃんにあちこち連れ回されて、いいかげんうんざりしているセガレ@無印良品です。

東京と口臭

一週間半の予定だった東京出張が、2週間に伸びてしまい、やっと香港にもどってきたのが今週の水曜日。気がついたらもう8月も終わってしまった。

東京で思ったこと...

日本は食事がおいしい。だけど、気をつけないとすぐに口が臭くなる。

今年の初めに京都旅行したときも、関空まで運転してくれたタクシーのうんちゃんのシソーノーローの臭いにやられれて、死ぬ思いをした。本当に、なんで誰も注意してあげないのか...セガレと二人、後部座席に座りながら(お願いだからしゃべらないで〜)と声にならない悲鳴をあげていた。

個人的に歯医者に行くのが嫌いだし、歯医者に高いお金払うのはもっといやなので、いつも歯みがきは意識して念入りにやっている。いつも二・三日にいっぺんは歯間ブラシとフロスをやって、仕上げにリステリン。しかし東京にいる間はこれを毎日していないとすぐに歯垢が蓄積いていってることに気がついた。

なぜだらう...

たぶん食べる物が歯垢がたまり安くできてるんじゃなかろうか。ごはん(もっともこれは香港でも食べるが)。漬け物などの糠系統の食材。しらすやごまなど、歯の間に入り込みやすいものなどなど。

このことを出張に便乗同行していた妻に言ったら、

「そうなのよ...日本では、こぎれいにしている女の子でも口臭のある子が多いのよね〜。最近あなたの口も臭くなってきているな〜、と思っていたところなの。」

気がついているなら早く教えてくれ!

(写真は青山の「こどもの城」にて)

OBAMA!

デンヴァーにおける民主党大会でのオバマ候補の受託演説...その2時間後に以前ご登場のジャマイカ系弁護士の友人と会う。

私:「見た?」

彼:「見た。」

私:「すごいね。」

彼:「あぁ、すごい...キャパ8万4千人のスタジアムが満杯だってさ。シェリル・クロウにスティーヴィー・ワンダーまでご登場。でも、あの話は信じられないね。」

私:「何の話?」

彼:「バラックとミシェルのファースト・デートの話だよ。シカゴのサウス・サイドでオバマのコミュニティー・ワークのミーティングに連れて行って、そこでスピーチする彼の姿に彼女が一目惚れ...て話。本当だったら、『私の両親は私たちがここサウス・サイドから這い上がるために一生かけて頑張ってきたのに、このオトコときたらそこへ逆戻り。黒人初のハーヴァード・ロー・レビューのプレジデント?だったらもっとまともな仕事みつけろっつーの!』...なんてところが相場だぜ...。」

私:「...ほら...オバマも言ってるじゃん。『こんな話はアメリカだからこそ可能だ』って...。」

かくして私たちの「歴史的一日」はすぎていったのでした。

Tuesday, August 12, 2008

"Das Wunder von Sixty Six"

There is a film coming to cinema near you called "Sixty Six". (Actually, already released in UK last year.) Here is the plot line...

England, the summer of ‘66 and the country is about to be consumed by World Cup Fever. For 12-year-old Bernie (GREGG SULKIN), the biggest day of his life is looming, the day he becomes a man - his Bar Mitzvah. However Bernie’s North London family seems a little distracted. His father Manny (EDDIE MARSAN) is concerned about the giant supermarket opening opposite his grocery shop, a business he shares with his more charismatic younger brother, Jimmy (PETER SERAFINOWICZ) — and it’s making Manny’s bizarre obsessive compulsive disorder even worse than usual. Between worrying about Manny and Bernie’s older brother Alvie (BEN NEWTON), mother Esther (HELENA BONHAM CARTER) barely has time to notice her better behaved younger son, and the only attention Bernie ever gets from Alvie is a punch for stepping onto the wrong side of their shared bedroom. Bernie believes his Bar Mitzvah is about to change all this. He’ll no longer be the kid everyone ignores, and he envisions and begins to plan the perfect ceremony and reception, where everyone assembled will acknowledge his new status as a man. Unfortunately for Bernie, things don’t quite go according to plan.

Hang on a minute... this film sounds like a Yiddish version of that German blockbuster, "Das Wunder von Bern (The Miracle of Bern)" (2003). The plot line goes thusly (from Wikipedia) ...

The Miracle of Bern (German title: Das Wunder von Bern) is a 2003 film by Sönke Wortmann, which tells the story of a German family (particularly of a young boy and his depressed ex-POW father) and the unexpected West German miracle victory in the 1954 World Cup Finalin Bern, Switzerland.

Richard, a coal miner from Essen, returns after nearly a decade of being a Soviet prisoner of war in Siberia. In the meantime, his wife, two sons and one daughter have reached a minimum standard of living without him. When he is unexpectedly repatriated in 1954, he has severe problems in reintegrating himself with his family and country. His wife is running a small business, his elder son has become a Communist challenging his father's ideals of the Nazi time, his daughter flirts with his former enemies, American GIs, and his 11-year-old son Matthias, who never knew his father, admires a local football hero instead, Helmut Rahn of Rot-Weiß Essen.

While Richard is initially very stern about Matthias' love for football, he gradually softens such that, on the night before the final, father and son drive to Bern to see the match.

An additional plot of the movie is the personal triumph of Helmut Rahn, for whom Matthias becomes a lucky mascot. Rahn, nicknamed "The Boss", has a successful record at club level, though is rarely chosen to play at national level in trainer Sepp Herberger's team.

There are several miraculous events in the movie. For Richard, it is the sudden joy of scoring a goal with an abandoned football. For Rahn, it is seeing Matthias on the sideline that spurs him into scoring the winning goal. For Sepp Herberger, however, the miracles are more mundane: the sudden rain that slows down the Hungarians (although it should be noted that German captain Fritz Walter tended to perform better in stormy conditions), but not so much the Germans fitted with Adi Dassler's revolutionary screw-in football spikes. For all Germans, it's the unexpected euphoria of a win that heals many wounds, becoming a symbol of the ongoing economic "miracle".

Tagline: Jedes Kind braucht einen Vater. Jeder Mensch braucht einen Traum. Jedes Land braucht eine Legende. (Every child needs a father. Every man needs a dream. Every nation needs a legend.)

Uneasy Teutonic and Semitic rivalry aside (whether presumed or otherwise), I must say Helena Bonham Carter as a Jewish mum is an inspired piece of casting. Girl, you've come a long way since "A Room With A View"...

I look forward to it.



Sunday, August 10, 2008

夏の日は続く...

まるまる2週間にわたる休暇から帰ってきました。行き先はフランス。

「今年の夏はどこに行く?」

と妻に聞かれ、ビーチでのんびりしようかな〜...などと思い、

「バリ(@インドネシア)」

と言っておいたのが、なぜか妻の頭の中で「パリ」になっていたというお粗末。しかも当初の「1週間そこそこ」というこじんまりとした予定が、2週間のお休みをいただいての「大長征」に。

そんな次第で、休暇の前半は2年前にお世話になったイザベル姐御(コチラコチラ)のフラットに再びお邪魔し(私はヤボ用でロンドンへ電撃往復)、後半は南西フランスをドライブというのがおおざっぱな予定でした。

結局暑すぎるパリは早々に切り上げ、ボルドーを皮切りに、アキテーヌ・ガスコーニュ・ペリゴード地方をぶらぶらして参りました。行程はざっと以下のとおり。

Paris - (London) - Bordeaux - St. Emilion - Castillon - Bergerac - Agen - Corde-sur-Ciel - Albi - Sarlat-la-Caneda - La Roque Gageac - Limoges - Paris

車のメーターでは2000キロにちょっと満たないぐらいの全行程を運転して、かなりヘロヘロです。ちょっと考えてみたら、去年の同じ頃にも似たようなことをしている(コチラ)。これって渡り鳥かなんかみたいな習性なのかしらん。

旅行中の出来事、思ったことなど、いろいろ機会があればアップしていきますが(前回はまとめて旅行記にしようとして続かず失敗したので)、写真などは妻のブログをみといてください(コチラ)。彼女、いよいよカメラにハマっていますので、キレイな写真をおいおいアップしていってくれるでしょう。

上の写真はラピュタのモデルじゃないかという噂がもっぱらの、丘の上に作られた中世城塞都市、Corde-sur-Cielです。

今日、明日、あさってと一息ついたところで、今週末から今度は1週間半の東京出張です。