Friday, May 17, 2013

映画とTVで学ぶ「英国史」- VI


大英帝国の全盛から第1次世界大戦まで

「国王の歴史」から「国民の歴史」となった近代以降になりますと、この時代を背景にした文学作品映画、TVドラマの数が多すぎ、なにが歴史の勉強になるのか難しい選択になります。チャールズ・ディケンズやジェーン・オースティンの小説なども立派な史料ですので、これらを題材とした映画やTVドラマなども立派な教材になりえます。

そこであえてあまり日本人になじみのない史実を題材とした、「Zulu」(1964年)をご紹介します。
 

この映画は1789年に南アフリカの地で起こった大英帝国とズールー王国の戦争中のエピソードを題材にしたものです。

南アフリカでの領土と利権の拡大を目指す大英帝国は、すでに17世から入植していたオランダ系のボーア人を追い立て、追い立てられたボーア人が内陸部に入植した結果として南アフリカの原住民であるズ―ルー族との戦争となります。

1879年1月22日、ズ―ルー族の戦士約2万が、イサンドルワナの丘付近に野営した英国軍の兵士約1,300人に襲いかかり、大英帝国軍は全滅します。

翌1月23日、イサンドルワナから約15キロ離れたロークズ・ドリフトの砦にいた139名の英国軍兵士にズール―族の別働隊約4,000が襲いかかりますが、チャード中尉指揮下の英軍は奮戦し、2日間にわたったズ―ルー族の猛攻に良く耐え、砦を守りぬきます。

映画はこのロークズ・ドリフトの戦いをテーマにしたもので、植民地戦争の血なまぐささをいやというほどに観賞できます。最後に反戦メッセージのようなシーンがありますが、あくまでイギリス側の視点で語られるストーリーにちょっと引いてしまうかもしれません。映画ファンには、これが映画デビューだったマイケル・ケインのハンサムぶりがボーナスでしょうか。


こうした血の犠牲の上に築かれた大英帝国も、第1次世界大戦(1914~1918)の塹壕戦の中に沈んでいきます。

第1次世界大戦を背景としたドラマとなると、それこそ星の数ほどあります。最近だけでも「カリブの海賊」を卒業したキ-ラ・ナイトレ―が主演した「つぐない(Atonement)」(2007年)や、フォード・マドックス・フォードの小説をTVドラマ化した「パレーズ・エンド(Parade's End)」(2012年)などがあります。
 

 

ここもあえて、日本ではあまり知られていないけれど、イギリスでは有名な作品ということで、ミスター・ビーンことローワン・アトキンソンが主役をつとめたTVコメディー・シリーズ、「ブラックアダ-(Blackadder)」の第4シリーズ、「Blackadder Goes Forth」(1989年)をご紹介します。

本来ハチャメチャなコメディー・シリーズなのですが、シリーズ最終回が思わぬシリアスなエンディングとなり、初放映から四半世紀もすぎようという今でも人気を博しています。
 

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