Wednesday, March 19, 2008

Great Expectations

日本の法律について、わからないことはもちろんたくさんあるのですが、その中で特に不可解なもののひとつが遺産相続における遺留分というやつ。

日本の法律では遺産相続の権利を持つ相続人の分け前が法律によって決められている(もしくは法律で保護されている)。

なぜ?

遺産というのは、死んだ人が一生をかけて築いた、もしくは守りとおした財産(もしくはその両方)。何でその分配方法に肝心の当人が口出せないのかわからない。

イギリスみたいに遺言書で分配方法の指示ができるようにすれば、よっぽど死んでいく人も心中すっきりといけると思う。また相続する人が決まっていれば、

「おじいさんが寝たきりで大変だったときにはなんのお世話もしなかったのにっ!あの子はこんなときになってのこのこ出てきて。キーッ!!」

なんて法事でよくある(?)シーンも上手く回避できると思うのだが。

加えて、寝たきりのおじいさんも、

「○○は本当によくしてくれるね、遺産はお前にやるからな。」

「△△は本当に孝行ものだ。この家はおまえにやるからな。」

などと生前、適当にいっておけるようにすれば、相続の可能性のある人たちの下心を上手く利用することにより、老人介護の問題も減少するのではないだろうか。(もちろん死後、遺言書をあけてみてビックリ...なんでお隣のお色気ばばぁなんかに...キーッ!なんて事態も出現するかもしれませんが。)

また相続税対策も、もっと上手くできるようになると思うのだよ。

当人が死ぬのを棚からぼた餅が落ちてくるようにまっている人たちの権利を保護するのではなく、死んでいく当人の権利をちゃんと守ってあげることが「家族の崩壊」、「介護老人の悲劇」なんて問題の解決につながると思うのだが、どうでしょ。

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